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『203号室』文庫表紙

『203号室』文庫表紙

『203号室』文庫帯(8刷バージョン)

『203号室』文庫帯(8刷バージョン)

203号室

203Goshitsu,2004

作:加門七海

Written by Nanami Kamon

長編

光文社(光文社文庫)/本体476円+税

単行本初版:−

新書本初版:−

文庫本初版:2004年9月20日/総224ページ(40w×16L)

独り暮らしの女子大生を襲う怪奇現象
悪意と憎悪に満ちたゴーストアパートの恐怖

 築六年。モルタル2階建てのワンルームアパート。203号室。
 都会での独り暮らしに期待を膨らませる大学生の沖田清美だったが、理想の生活が怪異現象によって蝕まれていく。部屋に漂う腐敗臭、不自然な床の温み、夢で見た不潔で筋張った青黒い足、天井を走り回る異音、血のような天井の染み、どこからともなく湧いて出た小蠅の群れ…。
 すべての現象には常識的な原因があるはず。
 願いもむなしく、ついには身の危険にさらされ、部屋から逃げ出した清美だが、行く当てはない。親しい友もいない。親も信じてくれず、大学の友人やバイト先の同僚を頼ってみたものの、正気を疑われ、笑いものにされる始末。
 他人と干渉しないという都会のライフスタイルにあこがれていた清美は絶望する。これが現実、なんと酷薄な社会なのだろう。
 郷里に帰ることを決意した清美は、荷物をまとめるべく部屋へ立ち戻るが…。

 多くのホラー小説では、なんらかの理由(経済的とか、好奇心とか)を付けて、主人公を部屋に留め、さらなる怪異に襲われるさまを描く。本作では主人公が怪異と距離を置くために逃げ出す。当たり前の行動に走る。とくに独り暮らしの女性ならば、主人公の追いつめられた恐怖に共感し、その行動をリアルと感じるはず。ゆえにすれっからしのホラー読みより普段ホラーを読まない一般読者のほうが、本作の恐怖をより強く味わえると思う。
 恐怖はさておき、小説として読んだ場合に「爆睡した(p13)」のような言葉選びの軽さが気になる。読みやすさ重視の代償なんだろうけど。

【サイト登録日】2008年10月1日 【ジャンル】幽霊屋敷・ゴーストハウス・怨霊・心霊

▽メモ1文庫書き下ろし

▽メモ2参考文献

『たたり/シャーリー・ジャクスン』(創元推理文庫版)が挙げられており、作中でも一部引用されています。

▽メモ3作者の実体験?

本作には作者の実体験が盛り込まれているらしいのですが、どの部分を指しているのか、明示や解説がないためにわかりません。

▽メモ4文庫帯の種類

初版2004年以来コンスタントに売れているためか、帯の種類も多数あります。初版帯を含めて3種類を確認。本サイトに掲示した帯は、2008年10月現在でもっとも新しいものです。