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『墓地を見おろす家』表紙(文庫初版バージョン)

『墓地を見おろす家』表紙(文庫初版バージョン)

『墓地を見下ろす家』文庫帯(初版バージョン)

『墓地を見おろす家』文庫帯(初版バージョン)"

『墓地を見おろす家』表紙(角川ホラー文庫改訂版-旧バージョン)

『墓地を見おろす家』表紙(角川ホラー文庫改訂版-旧バージョン)

『墓地を見おろす家』文庫帯-表面(角川ホラー文庫改訂版-旧バージョン)

『墓地を見おろす家』文庫帯-表面(角川ホラー文庫改訂版-旧バージョン)

『墓地を見おろす家』文庫帯-裏面(角川ホラー文庫改訂版-旧バージョン)

『墓地を見おろす家』文庫帯-裏面(角川ホラー文庫改訂版-旧バージョン)

『墓地を見おろす家』表紙(角川ホラー文庫改訂版-新バージョン)

『墓地を見おろす家』表紙(角川ホラー文庫改訂版-新バージョン)

墓地を見おろす家

Bochi wo Miorosu Ie,1988

作:小池真理子

Written by Mariko Koike

長編

角川書店(角川文庫)/本体420円+税(角川ホラー文庫改訂版/本体540円+税)

単行本初版:−

新書本初版:−

文庫本初版:1988年7月10日/総313ページ(42w×17L)

改訂本初版:2002年8月25日/総330ページ(40w×17L)

墓地を一望するマンションを襲う怪異
味わい深い怖さを描いたJホラーの金字塔

 その朝、白文鳥のピヨコが死んだ。
 広告代理店勤務の哲平、専業主婦の美沙氏A4歳の娘玉緒、愛犬クッキー。加納一家が東京N区のセントラルプラザマンションに入居した翌日のことだった。
 南〜西側にかけて万世寺の墓地が取り囲み、北側は廃墟となった都営住宅、東側には火葬場の煙突が見える。14物件中8世帯しか埋まっていないのも道理はない。ほめられた環境ではないが、築八ヶ月の2LDKが3,200万円という破格の安さ。それ以上に哲平と美沙獅ノは、この引っ越しで心機一転を図りたい想いが強かった。哲平の妻怜子の自殺と玉緒の妊娠によって結ばれた不倫カップルだったのだ。
 住み込みの管理人老夫妻、一男一女を抱える気さくな井上夫妻とも打ち解け、新しい生活をスタートさせたが、地下収納庫で玉緒がケガをする。医者はかまいたちに斬られたような傷痕だというが、地下室は密閉空間のはずなのに…。
 それは人知を越えた恐るべき怪異現象の始まりにすぎなかった。

 数ある長編Jホラーの中でも恐怖感、小説としての完成度がずば抜けた傑作。1988年発表から今日に至るまで、日本の幽霊屋敷ホラーの頂点に君臨し続けていると思う。古さを感じさせないという点も特筆すべきことだ。
 本作の賞賛すべき点は、人間をきちんと描いていること。主人公夫妻の過去と葛藤、怪異に対する動揺。恐怖描写ばかりに注力しているホラー小説に比べ、普遍的な小説として完成されている。もちろん恐怖描写も格別に怖い。
 唯一気になるのが、訪問者の消失シーン。一家の孤立には部外者の排除が必然となる。そこで用意された人間消失がB級SF映画っぽくて興醒めする。

【サイト登録日】2008年11月27日 【ジャンル】幽霊屋敷・ゴーストハウス・怨霊・墓地・墓場

▽メモ1改訂版にみる6つの変更点

 1.表紙や体裁を角川ホラー文庫と統一。

 2.改訂版には2種類の表紙がある。

 3.文字組が42w×17L→40w×17Lに変更されて総ページ数が増えている。

 4.ルビ表記の追加(旧版にはルビなし)。

 5.カラー口絵、本文挿絵の追加(旧版に挿絵なし)。

 6.価格変更。改訂後も価格変更があった模様(回数不明)。