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『粘膜人間』文庫表紙

『粘膜人間』文庫表紙

『粘膜人間』文庫帯

『粘膜人間』文庫帯(初版バージョン)

粘膜人間

Nenmaku Ningen,2007

作:飴村 行

Written by Ko Amemura

長編

角川書店(角川ホラー文庫)/本体514円+税

単行本初版:−

新書本初版:−

文庫本初版:2008年5月10日/総259ページ(40w×16L)

人間と河童が織りなす無慈悲な残虐絵巻
第15回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作品

[第壱章殺戮遊技]…11歳にして身長195cm、体重105kgを誇る凶暴な義弟の雷太。身の危険を感じた兄弟、利一と祐二は、蛇腹沼に住むモモ太、ジッ太、ズッ太の河童三兄弟に殺害を依頼をする。見返りを求められた兄弟は、非国民の烙印を押された祐二の同級生、清美をもてあそんでよいと約束する。
[第弐章虐殺幻視]…兄が徴兵拒否して婚約者と出奔したため、非国民のそしりを受けている清美。軍に拘束され、死を疑似体験させる薬「髑髏」の拷問を受けた清美は、記憶障害で兄の顔さえ思い出せない。抜け落ちた記憶の中に兄の重大な秘密が隠されている気がするのだが…。
[第参章怪童彷徨]…ジッ太とズッ太の行方を捜すモモ太は、脳みそを半分失って「半馬鹿」になった雷太を救出する。コイツを治せば弟たちの行方がわかるはず、と崇拝する森の精キチタロウの元へ連れて行く。欠けた脳を他の子供の脳で補えば治る、と教えられたモモ太は、子供をさらうべく、雷太を連れて村に赴く。

 シュールな情景、意味不明な人物や出来事を配置して「いびつな世界観」を構築。新宿ロフトでアングラなイベントを観ている感覚に近い。
 ホラー小説大賞選考時に問題視されたという残虐な拷問描写の数々は、たしかにエグイ。ただ、あくまでも表層的なものであり、見世物要素が強いってだけの話。非難・否定するほどじゃないと感じた。
 文章は明快。「股ぐら泉」「グッチャネ」「ソクソク」などと言葉の充て方が上手い。朴訥でありながら凶暴さも兼ね備えた河童の描き方も味がある。「粘膜人間」が何を指しているのか、最後までわからなかったけど。

【サイト登録日】2009年7月11日 【ジャンル】妖怪・暴力・拷問・残酷・残虐・村

▽メモ1第15回(2008)日本ホラー小説大賞長編賞受賞作品

▽メモ2粘膜人間の意味

作者いわく「粘膜というと卑猥なイメージがあるから」だそうです。詳しくは著者インタビュー【B.J. Interview】飴村行・第15回日本ホラー小説大賞長編賞受賞をお読みください。