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『雨月』文庫表紙

『雨月』文庫表紙

『雨月』文庫帯(初版)

『雨月』文庫帯(9版)

『雨月』文庫帯(初版)

『雨月』文庫帯(9版)

雨月

Ugetsu,2002

作:藤沢周

Written by Syu Fujisawa

長編

光文社(光文社文庫)/本体590円+税

単行本初版:2002年10月xx日

新書本初版:−

文庫本初版:2005年2月20日/総287ページ(41w×16L)

ラブホに渦巻く愛欲と怨嗟が行き着く果ては?
超自然現象の味わいを加えた強欲の人間ドラマ

 都内有数のラブホテル街、鶯谷に建つ「雨月」。
「雨月」に出向している日の出商事の社員、崎は転職を考えつつも、社長の愛人で7つ年上の畠山との変態的なセックスで身を紛らせる日々を送っていた。
 ある日のこと。家庭持ちの友人、沢口から「ネットで知り合った女子大生が北海道から上京するので、部屋をあてがってくれ」と頼まれる。
 田中裕子を名乗る女子大生は、年の頃20歳。ひどく痩せており、粘った重さのような雰囲気をまとっている。ヒステリー質なのだろうか。その彼女が302号室に投宿した夜、半狂乱で騒ぎ出す。
「鏡、の中、に……知らない、人が、いる、んです……」
 妙に勘の働く清掃員の老女、フロント係に雇われた社長の新しい愛人、開かずの間「203号室」の秘密、麻薬取引、盗撮、強請…。
「雨月」によどむ思惑と欲望が噴出するとき、新たな悲劇が幕を開ける。

 帯の文句やデザインからはサイキックホラー、もしくはオカルトホラーを連想させるけど、実際はホラーじゃない。「一番怖いのは人間」というテーマを際だたせるため、超自然っぽい雰囲気を漂わせている感じ。
 著者の筆力はたいしたもので、ノンホラーの著作を何冊か読んでいるけど、そのつど感銘を受ける。本作も場末のラブホの模様が生々しく伝わってきて、ふと東京N区駅近くのラブホを思い出した。建物も、ロビーも、部屋も、匂いもくたびれ、湿っている感じ。警察署の並びにある。ピンときた方はどーぞ。
 鶯谷駅に停車するたび、『雨月』のモデルを探すけど見つからないなぁ。

【サイト登録日】2010年1月5日 【ジャンル】オカルト ホテル サイキック

▽メモ1畠山沙耶子の性癖(p36)

他人の汗や体液が染みついたシーツにくるまりながらのセックス。