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『粘膜蜥蜴』表紙

『粘膜蜥蜴』表紙(初版)

『粘膜蜥蜴』文庫帯(初版)

『粘膜蜥蜴』文庫帯(初版)

粘膜蜥蜴

Nenmaku Tokage,2009

作:飴村 行

Written by Ko Amemura

長編

角川書店(角川ホラー文庫)/本体667円+税

単行本初版:−

新書本初版:−

文庫本初版:2009年8月25日/総383ページ(40w×18L)

爬虫人の召使いが明かした驚愕の真実とは?
軍国主義の仮想昭和を舞台にした粘膜シリーズ第2弾

[第壱章屍体童子]…横柄で独善的な雪麻呂は、軍部にも影響力を持つ大病院の御曹司。忠義に篤い爬虫人(ヘルビノ)の召使い、富蔵を付き従えていた。
 雪麻呂の自宅に招待された同級生の真樹夫と大吉だったが、思わぬ事故で大吉が死亡。証拠隠滅のため、大吉の死体を解体するように命じられた真樹夫は…。
[第弐章蜥蜴地獄]…少尉待遇でナムールに着任した真樹夫の兄、美樹夫。ケシ栽培で軍上層部と癒着している民間人の間宮をチャラン村まで護衛任務に就く。抗日ゲリラの攻撃、ジャングルの凶暴な毒虫の襲撃を受け、部下の坂井、野田両名を失いつつもたどり着いてみると村は全滅していた。ヘルビノの仕業らしいが…。
[第参章童帝戦慄]…従姉妹の魅和子と許嫁となった雪麻呂だったが、嫉妬する従姉妹の華代が魅和子を毒殺する。華代を射殺した雪麻呂は、傷兵として入院中の美樹夫の話を思い出す。ヘルビノには死んで2日以内の人間を甦らせる力がある。美樹夫と富蔵を連れてヘルビノの村があるナムールへ飛ぶ雪麻呂の運命は…。

「すいやせん。ここまでのむっちりは予想外でした。〜この富蔵様の目を欺くとは、この女只者じゃねぇですぜ」「なにが富蔵様だ馬鹿野郎ぶち殺されてぇのかっ(p208)」。電車の中で吹いた。富蔵は最高に素適なヤツだ。
 前作では「人の醜さ」をテーマだったけど、本作では「人の想い」を描いている。出奔した母への想い、息子を想う母、主人公に対する従姉妹たちの愛憎、戦地の兄と内地の弟…。各人が抱える想いがグログロな描写を交えて語られている。ラストが訓話めいている点にちょっと不満。唯我独尊で暴虐非道な雪麻呂少年への救済、富蔵が見せた優しさは不要だった気がする。

【サイト登録日】2010年3月7日 【ジャンル】残酷 戦争 仮想 昭和

▽メモ1文庫書き下ろし

▽メモ2ヘルビノの容姿(p7)

頭は人間と同じ形だが、額の中程から20cmほど突き出している。顔の左右に離れている蜜柑大の眼球で、黒目は1本の線、白目は薄い黄色。鼻筋はなく、上唇の上に2つの鼻孔。耳の形はなく、黒い穴が開いている。

▽メモ3ジャングルの毒虫1「ノムリア」(p137)

湿地帯に生息する肉食性巨大ミミズで最大10mに成長。「キュールッ、キュールッ」と鳴く。

▽メモ4ジャングルの毒虫2「ランニエ」(p138〜p139)

ノムリアの死体を嗅ぎつけて出現した巨大ゴキブリの一種で人間も襲う。馬のような頭に2つの複眼の目。カマキリのような口を持ち、前肢は鎌のように鋭い。米俵のような体から蜘蛛のような4対の足が生えている。「カシューッ、カシューッ」と鳴く。

▽メモ5ジャングルの毒虫3「ゼムリア」

沼に生息する最大の肉食ミミズ。「ギュームッ、ギュームッ、ギュームッ」と鳴く。坂井曹長が頭から丸呑みされてしまう。