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パラサイト・イヴ

Parasite Eve,1995

作:瀬名秀明

Written by Hideaki Sena

長編

角川書店/本体1,400円+税

単行本初版:1995年4月30日/総394ページ(46w×20L)

新書本初版:−

文庫本初版:1996年12月10日

新たなる人類創世をもくろむミトコンドリアの反乱
日本ホラー小説大賞初の大賞受賞作

 大学の薬学部でミトコンドリアを研究する永島利明は、突然の悲報にショックを受ける。最愛の妻、聖美が車の自損事故を起こして脳死状態になったのだ。
 生前ドナー登録していた聖美の腎臓は14歳の少女へ移植されるという。複雑な想いに苛まれる利明に天啓が下る。聖美を生かし続ける方法がある。
 聖美の肝臓を手に入れた利明は、肝細胞に「Eve1」と名付けて培養を始める。Eve1のミトコンドリアが秘める驚異的な能力は、科学の常識を根底から覆すはずだ。利明は愛情を持って細胞に語りかけ、熱心に研究を進めていく。
 一連の出来事がうまく運んでいることにミトコンドリアは満足していた。私のことを真に理解するトシアキと結ばれる。産まれてくる子供は究極の人類として地上を治めるだろう。十数億年をかけた宿願がいよいよ果たされるのだ。
 聖美の姿をもって利明と交わったEve1の次の目標は、受精した卵子を腎臓移植者の少女へ植え付けること。Eve1の企みを阻むべく利明は病院へ急行する。

 物語の背景や登場人物がしっかりと描けており、文章力も含めて作品の完成度は相当に高い。自慰やセックスなどのエロ描写、粘液質な肉体、艶めかしい喘ぎ声を上げる死体などのグロ描写の混ぜ具合も絶妙。日本の風土に依っていないため、海外でも十分に通用するホラー・エンタメ小説だといえる。
 よく描けているのだけど、この手のバイオホラーはやっぱり苦手。とくに本作の場合、ものすごい数の専門用語や理論が羅列されており、なにがなにやらという感じ。物語のリアリティを補強してるだけなので読み飛ばしても差し支えないのはわかっているけど、読み手への配慮が欠けている気もする。

【サイト登録日】2010年3月30日 【ジャンル】バイオ 科学 狂科学 モンスター セックス

▽メモ1第2回日本ホラー小説大賞大賞賞受賞。

▽メモ2巻末に選評掲載。

▽メモ3Eve1の声質(p202)

高く鋭いが、男性か女性かは判別できない質

▽メモ4Eve1の能力(p341)

ミトコンドリアを操って人間を発火させる。細胞内でATPを生産させ、すべてをエネルギーに変換して莫大な熱量を生み出し、細胞を猛烈に振動させて摩擦熱によって発火させる、という推論。人体発火現象についての記述もあり(p331)。

▽メモ5誕生した子供の容姿(p354)

姿は人間の女性だが、各部位があまりにも完璧な形をしている。女性であることを最大限享受するための生命体。

▽メモ6ミトコンドリアについて

下記サイトをご参照に。管理人にはちんぷんかんぷんです。
○国立遺伝学研究所 「●遺伝子からわかる人の進化」
○ミトコンドリア・イブ - Wikipedia