全作品リスト

書名:短編集

書名:長編

書名:掌編集/実話怪談

書名:ホラー関連書

作家リスト

シリーズリスト

特集ページ

サイトトップへ戻る

本サイトについて

更新履歴

累計:

今日:

昨日:

『黒い家』単行本表紙(初版バージョン)

『黒い家』単行本表紙(初版バージョン)

『黒い家』単行本帯-表面(初版バージョン)

『黒い家』単行本帯-表面(初版バージョン)

『黒い家』単行本帯-裏面(初版バージョン)

『黒い家』単行本帯-裏面(初版バージョン)

『黒い家』文庫本表紙(初版バージョン)

『黒い家』文庫本表紙(初版バージョン)

『黒い家』文庫本帯(「1998年冬のホラーフェア」バージョン)

『黒い家』文庫本帯(「1998年冬のホラーフェア」バージョン)

『黒い家』文庫本表紙(刷新バージョン)

『黒い家』文庫本表紙(刷新バージョン)

『黒い家』文庫本帯(「1999年映画公開告知」バージョン)

『黒い家』文庫本帯(「1999年映画公開告知」バージョン)

『黒い家』文庫本表紙(韓国映画バージョン1)

『黒い家』文庫本表紙(韓国版映画公開バージョン1)

『黒い家』文庫本帯(韓国映画バージョン)

『黒い家』文庫本帯(韓国版映画公開バージョン)

『黒い家』文庫本表紙(韓国映画バージョン2)

『黒い家』文庫本表紙(韓国版映画公開バージョン2)

黒い家

Kuroi Ie / Black House,1997

作:貴志祐介

Written by Yusuke Kishi

長編

角川書店/本体1,500円+税

単行本初版:1997年6月30日

新書本初版:−

文庫本初版:1998年12月10日/総365ページ(44w×20L)

保険金目当てに殺人を繰り返す情性欠如者の恐怖
第4回日本ホラー小説大賞受賞の傑作サイコホラー

 昭和生命京都支社で死亡保険金支払いなどの保全業務を担当する若槻慎二は、菰田重徳なる契約者から名指しで呼び出しを受ける。サービスに関する何らかのクレームだというが、面識もない自分が名指しされたのはなぜだろう?
 瀟洒な邸宅が並ぶ住宅地へやってきた若槻は、朽ちかけた菰田家を一目見て慄然とする。黒い家。強烈な異臭がただよう室内に通された若槻は、菰田家の小学生の長男が首を吊って自殺しているさまを発見する。
 幼少の頃に兄の自殺を経験し、その原因を作ったのは自分ではないか、という思いにさいなまれていた若槻は大きなショックを受けるのだった。
 そのとき、自分の顔色をうかがうように見ていた重徳の態度から、若槻はある疑念を持つ。自分は発見者という役目を負わされたのはないか。
 自殺か、殺人か。警察の判断が保留される中、保険金請求のために日参する重徳の不気味な態度、自宅への無言電話…。若槻はじわじわと追いつめられていく。

 本当に新人の作品なのか、と思った。ていねいな語り口、破綻の少ない構成、生命保険の知識、保険金詐欺の手口などもうまく練り込んであり、用語の羅列ではない点も好感が持てる。ストーリーの好き嫌いはさておき、小説の完成度はスバ抜けており、ホラー小説大賞を獲ったのは当然でしょ。同年の各受賞作(長編賞『レフトハンド』、短編賞『D-ブリッジ・テープ』)と読み比べてみれば、誰もが納得すると思う。
 唯一主人公の恋人の頑固さにうんざり。サイコパスという人間を分類する考え方へのアンチテーゼという役回りなんだろうけど、度を超している。

【サイト登録日】2010年5月6日 【ジャンル】サイコ 殺人鬼 女性 サイコパス

▽メモ1第4回日本ホラー小説大賞大賞受賞(単行本のみ巻末に選評収録。文庫本には未収録)

▽メモ2KUROI IE と BLACK HOUSE

 角川ホラー文庫の表紙は「黒帯に白抜き文字で書名を英字表記」が共通デザインです。本作文庫初版バージョンでは「KUROI IE」、刷新バージョンでは「THE BLACK HOUSE」、さらに「BLACK HOUSE」へ変更されています。これほど頻繁な表記変更は珍しいです。

▽メモ3犠牲者(死亡順)

(1)小学6年生の少女(菰田幸子の同級生)。すり鉢状の池に突き落として溺死させる(主人公の推測)。

(2)白川勇(最初の夫。30歳)。床下から白骨死体で発見される。死因不明。

(3)白川義男(息子。6歳)。前夫との息子。絞め殺し、夫の仕業に見せかける(主人公の推測)。

(4)菰田和也(息子)。首吊り自殺に見せかけて殺害したと思われる(主人公の推測)。

(5)金石克己(犯罪心理学の助手)。1週間〜10日前後監禁して拷問後、全身をバラバラに切り刻んで桂川の河原に遺棄。

(6)三善茂(保険契約の潰し屋)。自宅訪問時、頭蓋骨にひびが入るほどの強打して昏倒させ、生きたままで両腕と頭を切り落とす。

(7)高倉嘉子(全国トップクラスの保険外務員)。若槻を安心させるための電話をかけさせた後で全身めった切りにして左京区の宝ヶ池公園に遺棄。

(8)昭和生命京都支社ビル夜警。非常階段で喉を切り裂いて殺害。

(9)菰田幸子(サイコパス)。若槻を殺害するべく乱闘となり、消化器で殴られて頭蓋骨陥没。階段に後頭部を強打して死亡。

 その他にも「床下から十数体の白骨化した遺体が発見され(p303)」と書いてありますが、それらの事件については記述されていません。