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『死人を恋う』文庫本表紙(初版)

『死人を恋う』文庫本表紙(初版)

死人を恋う

Shibito wo Kou,2005

作:大石 圭

Written by Kei Ohishi

長編

光文社/本体552円+税

単行本初版:−

新書本初版:−

文庫本初版:2005年9月20日/総309ページ(40w×17L)

ネクロフィフィリアによって芽生えた人間性
自殺志願者たちを次々と手にかける青年の欲望

 自宅に引きこもって10年。母親の逝去をきっかけに自殺を決意した26歳の石原裕織は、でたらめに車を走らせ、雪がちらつく山梨県の山奥にたどり着く。
 まさに決行しようとしたそのとき、バンで乗り付けた6人の男女が練炭で集団自殺をする。バンの中を覗き込んだ彼は、可憐な女子高生の死体にときめきを覚え、自宅へ持ち帰って屍姦する。生まれて初めてのセックス。
 死体はすぐに腐り始める。女子高生の亡骸を泣く泣く庭に埋めた裕織は、さらなる欲望を満たすべく自殺サイトで知り合った女性を絞殺。自宅のベッドで何度も何度も犯したあげく、化粧をして車イスに乗せ、街中へ繰り出す。物言わぬ死体と過ごすひとときの充足感。死体を埋めたあとに訪れる孤独感。人間らしさのかけらもないヤマネコのような生き物、と自分を評していた裕織だったが、ネクロフィリアによって歪んだ人間性を開花させる。
 女性の屍体を愛したい。ともに過ごしたい。尽きることのない欲望…。

 文章が達者なのはあいかわらずで、スルスルと頭に入ってくる。同様に枠組みがユルユルなのもあいかわらずだ。とにもかくにも異常人格を描くだけに傾注しており、邪魔な要素を排除している点は『湘南人肉医』や『飼育する男』などと同じ。偉大なるマンネリズム。
 いわく主人公が金持ちで行動と時間に制約がなく、持ち家にして死体の遺棄場所を確保する。舞台はおなじみの湘南で、いったいどれだけ異常者が住んでいる町なんだか…。各作品の主人公を一堂に集めた飲み会の風景を描くだけでも不気味な作品になりそうだ。

【サイト登録日】2011年7月10日 【ジャンル】サイコ 異常人格 ネクロフィフィリア 屍姦

▽メモ1文庫書き下ろし

▽メモ2おもな被害者(登場順)

(1)水上亜由美(17/高校生)…練炭で集団自殺。初めて持ち帰った死体。

(2)高木佑佳里(26/主婦)…自殺サイトで物色。絞殺。

(3)吉永奈緒美(31/主婦)…夫の暴行で半死半生の状態で自宅へ連れ去る。

(4)名前不明…「庭の6つの土山が(P305)」と描写されているのみ。

(5)名前不明…   ”

(6)名前不明…   ”

(7)沢口ルミ(20代/無職)…自殺サイトで物色。自宅に誘い込む。

大石圭 大石 圭