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『姉飼』単行本表紙

『姉飼』単行本表紙

キューブ・ガールズ

Cube Girls,2003

作:遠藤徹

Written by Toru Endo

短編28ページ/『姉飼』所収/角川ホラー文庫

Anekai,2003

あたしって賞味期限が切れたら燃えるゴミ?
虚実入り交じった"使い捨て"恋愛ホラー

 祐也が言ってた。賞味期限が来たら、あたしを燃えるゴミに出しちゃうって。
 それってどーゆーこと? あたしに問い詰められて、とうとう祐也が白状した。
「なんつーか、亜矢乃は、商品だったんだよ」
 キューブ・ガールズ。もともとは軍隊の慰安用に作られたもので、特殊プラスティック製でできたピンクの四角い箱、重さはファミレスのコーヒーカップくらい。専用サイトから好みの女の子のデータをダウンロードしたらUSBケーブルでキューブに転送。あとは40度〜45度のお湯の中に漬けておけば、理想の女性のできあがり。2時間経ったらさようなら。価格もお手頃な2万円。
 ちょっと待ってよ! そんなこと、ありえるわけ?
 でも、言われてみれば、あたしには記憶がない。いや、記憶喪失なんだ。優しい裕也は、あたしを世話してくれている。あたしは愛されている。そうに違いない。そうでしょう、祐也…。

 本作には『姉飼』で見せた曲芸的な飛躍がスッポリと抜け落ちている。
 使い捨ての恋愛観という意味では風刺劇に属するんだろうけど、なにがおもしろいのか、さっぱりわからなかった。
 感情があり、涙も流すキューブ・ガールズだけど、その正体は恋愛やセックスをお手軽に愉しむ道具。これが本作の設定でしょ。自己中の恋愛やセックスが普通になっている現代の日本を舞台にする意味はまったくない。
 そもそも「理想の女性像」ネタは飲みながらワイワイ話すから興が乗るのであって、しらふのときに聞かされても「はいはい」で終わりでしょ。

【サイト登録日】2010年3月17日 【ジャンル】人造 風刺 セックス