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『夏合宿』文庫表紙(初版)

『夏合宿』文庫表紙(初版)

本と旅する彼女

Hon to Tabi Suru Kanojyo,2001

作:瀬川ことび

Written by Kotobi Segawa

短編44ページ/『夏合宿』所収/角川ホラー文庫

Natugassyuku,2001

魔神像へ柏手を打ったばかりに起こる災難
疫病神OLが猛威をふるうエーゲ海の休日

 休日出勤と残業と貯金をはたいてギリシアにやって来たOLの美夏。
 観光客に見向きもされず、宿泊施設すらないエーゲ海の小島に渡った美夏の目的はただ1つ。子供の頃からの愛読書『世界の知られざる魔術・妖術・呪術』で紹介されていた、南海の魔神像を見るためだ。岸壁に掘られた巨大な石像で、嵐の日には岸壁から抜け出して船を沈めるのだという。
 島で唯一のタベルナ(簡易食堂)に立ち寄った美夏は、青年のニコスと知己になり、身振り手振りで魔神像まで案内を頼む。
 小さなポンコツ船から見た魔神像は、人造というよりは風雨で削られた自然の産物、という風にしか見えないのだった。
 ニコスの好意でタベルナの2階に宿を得た美夏だったが、翌日は悪天で連絡船が休航となり、島民たちの不穏な動きも気になる。自分とニコスは、島の禁忌を侵してしまったのだろうか。ポンコツ船で荒れ狂う海へ逃げ出した2人の運命は?

 エピローグで笑わせる作品だけど、読み手の世代を選ぶかもしれない。
 主人公の愛読書である「ターバンを巻いた老人が口から毒蛇を飛ばしている表紙(p58)」と同じ本を子供の頃に持っていた。
『世界怪奇スリラー全集(秋田書店)』という白い箱入りのシリーズ本。南海の魔神像については記憶がないけれど、ツタンカーメンの呪いや吸血鬼と出会ったのは、この本が最初だったような気がする。
 懐かしい気持ちになったけど、うん十年経っても趣向が全然変わっていないことに気が付かされたり。でも、こんな自分が大好き。

【サイト登録日】2010年11月28日 【ジャンル】秘境 孤島 妖術 魔神 石像