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『今昔奇怪録』文庫本表紙(初版)

『今昔奇怪録』文庫本表紙(初版)

狂覚(ポンドゥス・アニマエ)

Pondus Animae,2009

作:朱雀門 出

Written by Idzuru Suzakumon

短編39ページ/『今昔奇怪録』所収/角川ホラー文庫

Konjyakukikairoku,2009

怪はいかにして人体に影響を及ぼすのであろうか
倒錯した思考が入り乱れる悪夢を描いた異色作

 常識の埒外にある超常現象の「怪」とは、どのような方法で人間に認知され、影響を与えるのだろうか。
 怪と人間を媒介しているのは夢だ。夢には2通りあり、記憶を整理するために見る夢、怪とのコミュニケーションツールとしての夢だ。それこそが怪異のメカニズムなのだろう。
 被験者:私は夢を見ていることを夢の中で理解している。私は全身から湧き出す虫を窒息させるために池へ飛び込む。水中で老婆の顔をした化け物に追いかけられ、慌てて母屋に逃げ帰るが、足を噛まれたようで大量に出血している。布団で横になる私に白衣の女性が話しかけてくる。私が実験同意書にサインしたといい、同意書は呼吸審問僧が持っているらしい。
 干渉者:被験者と会話した記憶が私にはありません。
 観察者:被験者が私を呼吸審問僧と呼ぶのはなぜか?
 統括者:祟りは伝染する。自己判定は不可能。

 散漫すぎてよくわからないのだけど、ホラー小説を描くこと自体を物語風に仕立てたのだと思う。もっと深遠な意味があるのかもしれないけど、4人の登場人物は全員著者で、こんな風に当てはめるのがもっとも納得できた。
 被験者:理想とするホラー読者像。遠慮なく怖がってください。
 干渉者:物語を見失い、締切前に筆が止まった状態。
 観察者:失敗作かも、という疑念を打ち消そうと理屈をこね始める。
 統括者:担当編集。ところどころで鋭いフォローを入れる。

【サイト登録日】2012年4月14日 【ジャンル】幻想 実験 夢 不条理

▽メモ1ポンドゥス・アニマエはラテン語?

 pondus(重さ)と animae(魂の)で「魂の重さ」かな。

▽メモ2魂の重さは21g

 死亡後に体重測定すると21g減っているので魂の重さに違いない、とする俗説。ダンカン・マクドゥーガル - Wikipedia