全作品リスト

書名:短編集

書名:長編

書名:掌編集/実話怪談

書名:ホラー関連書

作家リスト

シリーズリスト

特集ページ

サイトトップへ戻る

本サイトについて

更新履歴

累計:

今日:

昨日:

『穴らしきものに入る』文庫本表紙(初版)

『穴らしきものに入る』文庫本表紙(初版)

金骨

Kinkotsu,2011

作:国広正人

Written by Masato Kunihiro

短編44ページ/『穴らしきものに入る』所収/角川ホラー文庫

Amarashikimononihairu,2011

亡き父を火葬したら骨が黄金だった!?
欲に目がくらんだ親族たちの滑稽な争奪戦

 打放家の家長である金蔵が逝去し、親族一同が顔を揃えた火葬場でのこと。
 骨上げをすべく火葬炉の鉄扉を開けるや、そこはまばゆい光に満たされていた。金蔵は黄金の骨の持ち主だったらしい。大騒ぎする親族たちを応接室に下がったものの、厄介ごとが大嫌いな長男の七鉄は、これから起こるであろう一悶着を前に髪の毛をかきむしる。
 黄金の骨を前にして現役刑事の叔父銀蔵が一同に告げる。金をくすねた者がいるかもしれないので、現在レントゲン車を手配中である。その前に身体検査を行う。素っ裸にされて尻の穴までほじられる検査が始まり、親族全員から大なり小なりの黄金が見つかる。そのさまに七鉄は頭をかきむしる。
 独善的に振る舞う銀蔵に対して息子の初がついに反発。金蔵叔父さんが金なんだからオヤジは銀の骨に違いない。親族たちの手で瞬く間に拘束される銀蔵。
 この顛末、いったいどうやって片をつければいいのだろうか。

 お骨が黄金で出来ていた、というスーパーナチュラルな要素はあるけれど、ホラーというよりもコメディ。下北沢とか中野あたりの小劇場が似合う。
 ゴルフ好きならば、主人公の名前(打放七鉄)でなんとなく結末がわかってしまうだろう。もっとも結末はそれほど重要(?)ではなく、黄金をめぐる骨肉の争いをドタバタを楽しむ作品なので、よしとしよう。
 火葬にしたら金骨がドロドロに溶けてしまうのでは、と思って調べたら、金の融点は1,063度、火葬炉はおおよそ800〜900度なので大丈夫みたいだ。

【サイト登録日】2012年4月19日 【ジャンル】ユーモア 金 火葬

▽メモ1金骨

 仙骨の別称。背骨の末端と腰(骨盤)の辺りにある骨。

▽メモ2なぜ7Iを作ったのか?

 7番アイアンは、ゴルフ初心者の練習用クラブとして使われることが多い(14本のクラブで真ん中の長さだから)。このことから主人公は初心者レベルのプレイヤーだと推察できる。ちなみに管理人ならばパターヘッドを作る。末永く使えるし。