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■1月九州新燃岳噴火
■2月ニュージーランド大地震
■3月東日本大震災
■4月史上最悪のSony個人情報流出事件
■5月ウサマ・ビンラディン容疑者殺害
■7月『Mac OS X v10.7(Lion)』日本発売
■10月オルフェーヴル史上7頭目の三冠馬
■10月スティーブ・ジョブズ死去(享年56)
荒俣宏氏 選評(要約)
「喪失したものの奪回」を論理的ないし理性的に遂行しようという挑戦意欲が感じられる。
『なまづま』
この作品にはホラーの生理と心理を真正面から記述しようとする覚悟がある。文章はきわめて読みづらく、しかも延々と続く。
『穴らしきものに入る』
さながらナンセンス・パントマイムでも見るような「視覚に訴える」コントだった。しかし、最後のコンセントの中に入る部分は安易だった。
貴志祐介氏 選評(要約)
今回の特色は「奇譚」が多かったことで、暗い話が目立った昨年とは好対照だった。
『なまづま』
作者の若さとエネルギーがプラスに作用し、荒唐無稽な話を悪夢のような作品世界に昇華させている。ただ、文章に乱暴さが感じられたことと、ラストに至る妻との関係性と倫理性が納得しづらいという指摘から、長編賞にとどまった。
『穴らしきものに入る』
話の運びは上手く短編賞は妥当だが、最後にある穴に入る部分で、そのものの固有の構造に即したオチにしていれば、さらに興趣が増しただろう。
高橋克彦氏 選評(要約)
(東日本大震災後にホラーやミステリは不謹慎ではないかと避けていた)こういう際にこそホラーは現実を忘れさせる特効薬になり得るのではないかと勇気づけられた。
『なまづま』
間違いなく今後の小説界の軸となっていける人だ。物足りないのは、若さゆえにか「愛の深さ」のどろどろさ加減が描かれていないところで、この歳(応募時23歳)では仕方ないと思いつつ大賞と推すまでにはならなかった。
『穴らしきものに入る』
とてつもなくぶっとんだユーモア。なぜそれができるようになった一言も説明せず、ただただ世の中の穴を探求していく。
林真理子氏 選評(要約)
−(雑感なし。作品評のみ)
『なまづま』
この小説は非常にリアリティがある。文章も過不足なくこなれていて、大賞までにはいたらなかったが、確かな才能が伝わってくる。
『穴らしきものに入る』
(短編では)群を抜いていた。面白さに最初は笑い、やがて不気味さにぞっとしてしまった。すっとぼけた一人称の文章もこの作品の魅力であろう。
第18回日本ホラー小説大賞受賞作
大賞
該当作なし
長編賞
亡妻の蘇生をもくろむ執念と倒錯
受賞者:堀井拓馬
短編賞
穴抜けに人生を捧げた男の奇想譚
受賞者:国広正人
第14回(2007)以来の大賞受賞作なしでした。
今回の特徴は、著者がいずれも若年であること(堀井拓馬/1987生、国広正人/1979生)。
今後の活躍に期待します。






