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『オンリー・チャイルド』表紙(初版)

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『オンリー・チャイルド』帯-表面(4刷版)

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『オンリー・チャイルド』帯-裏面(4刷版)

『オンリー・チャイルド』帯-裏面(4刷版)

『オンリー・チャイルド』原書(Berkley Books版/1995)初版表紙

『オンリー・チャイルド』原書(Berkley Books版/1995)初版表紙

オンリー・チャイルド

Stranglehold,1995

作:ジャック・ケッチャム(有沢善樹訳)

Written by Jack Ketchum

長編

扶桑社(扶桑社ミステリー文庫)/本体590円+税

単行本初版:−

新書本初版:−

文庫本初版:1997年6月30日/総398ページ(38w×17L)

我が子を性的虐待する夫と妻の法廷劇の行方は?
新機軸を盛り込んだケッチャム意欲作

 子供の頃から狡猾な嘘と暴力にまみれてきた事業家のアーサー。聡明で美しい看護師リディア。2人は出会い、恋に落ち、結婚し、一粒種のロバートを授かる。
 アナルセックスを強要するアーサーの異常性癖に辟易としていたリディアだったが、我が子ロバートの言語障害、夜尿症、脱糞癖を思うと離婚に踏み切れないのだった。そんなある夜、ロバートが脚を抱え込み、お尻をむき出しにするしぐさに不安は高まる。夫は息子のアナルまでも犯しているのではないか。
 弁護士サンソム、ロバートの法的後見人である弁護士アンドレアと共にアーサーを告訴したリディアだったが、法は無慈悲にも面会権を認めてしまう。
 レイプと拷問による連続事件が発生するも捜査ははかばしく進まなかった。アーサーの幼少期を知る警官のダッガンは、ヤツこそ真犯人ではないかと疑っていたが、ついに被害者が瀕死の重傷を負いながらも保護される事件が発生する。
 ちょうど同じ頃、アーサーがロバートを連れて両親と共に実家に潜伏していることを突き止めたリディアは車を飛ばす。その手には拳銃が握られていた…。

 諸作の要素(異常心理、虐待、殺人)に新機軸として法廷劇、主人公夫婦の生い立ち描写を盛り込んでいる。
 法廷劇はよく描けているけれど、生い立ち描写は物語にほとんど活かされていない。なぜ幼い息子のアナルを掘るような大人に育ったのか、という点がフォローされていない。母ルース(またかよ)の虐待がわずかに描かれているけれど、だから独善的な変態殺人鬼に成長した、という説得力に欠ける。
 主流文学にすり寄ってみましたというか、我が道を見失いましたというか、とにかくケッチャム自身がどっちつかずで書き上げた印象が強い。残念。

【サイト登録日】2013年7月24日 【ジャンル】サイコパス

▽メモ1英国版『Stranglehold』、米国版『Only Child』

 英国版タイトルは『Stranglehold(束縛)』、アメリカ版タイトルは『Only Child(一人っ子)』