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『[新版]怪奇小説傑作集1』文庫表紙

『[新版]怪奇小説傑作集1』文庫表紙

幽霊屋敷

The Haunted and the Hunters;or The House and the Brain,1859

作:ブルワー・リットン(平井呈一訳)

Written by Edward Bulwer-Lytton

短編72ページ/『怪奇小説傑作集1[新版]』所収/創元推理文庫

The Great Stories of Horror and The Supernatural,1969

昼夜を問わずに怪異現象が頻発する幽霊屋敷
神秘思想の妖しい気配が満ち溢れる古典ホラー

 オックスフォード街にほど近い大通りに面した幽霊屋敷。入居後3日で逃げ出した友人の話を聞き、興味をそそられた私(余)。
 幽霊とは、特殊な能力を有する人間が引き起こす幻覚に他ならない。
 確たる自論を持つ私(余)は、いさんで屋敷に立ち入るものの、怪しい物音、姿なき足跡、動く椅子、乱舞する火の玉、巨大な黒い影の出現にたまらず逃げ出してしまう。
 後日、さらなる調査にのぞんだ私(余)は、怪奇現象の根源ともいうべき隠し小部屋を探し当てる。そこで発見した肖像画には、数百年前に没したとされる悪名高き紳士が描かれていた。
 深まるばかりの謎も解けぬまま、社交クラブに出向いた私(余)は、裕福な紳士リチャーズ氏と知り合う。静かで、威厳を備えた物腰の彼こそ肖像画そっくりなのだ。何者なのか。数百年に及ぶ月日を生きながらえてきたとでもいうのか。

 前半は古色蒼然たる幽霊屋敷、後半は不老不死者の登場で神秘主義色が濃くなる。「超自然は存在しない。いまだ知られていない自然現象が引き起こすのだ」と言う主人公が、オカルト世界に巻き込まれてしまうあたりが怖く、読みどころになってる気がする。
 鍵を握るリチャーズ氏(インドで叛乱を起こしかけた人物)を極端な利己主義者で他人を利用することに長けていると描写。まんまサイコパスじゃん。「性根のいかがわしいアメリカ人(P55 4行目)」とあり、「イギリス人は高潔なんよ」の主張に時代の価値観をくみ取ることができるかな。

【サイト登録日】2007年10月7日 【ジャンル】幽霊屋敷・心霊/神秘

▽メモ1実在の屋敷がモデル

数々の心霊現象を起こす物語の舞台は、当時のロンドン・バークレイ街五十番地に実在した幽霊屋敷をモデルにしている。