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『[新版]怪奇小説傑作集2』文庫表紙

『[新版]怪奇小説傑作集2』文庫表紙

ポドロ島

Podolo,1948

作:L・P・ハートリイ(宇野利泰訳)

Written by Leslie P.Hartley

短編20ページ/『怪奇小説傑作集2[新版]』所収/創元推理文庫

The Great Stories of Horror and The Supernatural vol.2,1969

無人の小島で行方を絶った友人の新妻
船頭は人のような影を見かけたというのだが…

 友人ウォルターから新妻アンジェラの面倒を頼まれたぼくは、やむをえず無人の「ポドロ島」へピクニックに付き添うはめになる。
 新月のような形をした自然豊かな小さな島に生き物はいないはずだが、どこからか痩せ衰えた子猫が現れる。飼い主に捨てられたのだろう、と船頭のマリオ。
 不憫に思ったアンジェラは、ヴェネチアに連れ帰るべく、子猫を捕まえようと奮闘するが、一筋縄でいくものでもない。我慢を切らせたアンジェラは言う。なんとしても猫を捕まえ、殺してあげたい。死ねば飢えに苦しむこともないのだから。
 好きにさせておこう、と船で居眠りのぼくは夜7時に目を覚ます。島は暗闇。アンジェラを呼ぶも返答がない。
 捜索すべくポドロ島に降り立つぼくに船頭が妙なことを言う。島に男の人影らしきものを見た。両手を地につけて四つんばいになると、船頭は続けて言う。
「歩き方が人間みてえじゃねえんで」。いったい何が潜んでいるというのか。

 ブラボォー。まさに怪奇小説にピッタリの傑作。戦時中の砲台跡を残した孤島。手に入らないものは壊してしまおうという刹那的な殺意。四つんばいで歩く謎の影。すごく短い作品だけど人間と超自然の怖さが混然一体となって迫ってくる。ゾクリとする。だからホラー小説はヤメられない。
 居眠りした主人公が夢の中で船頭から告げられる一言。「わしらはあのひとが好きになった。だから、殺さなけりゃならなかったのさ(p22)」。
 捜索から逃げ帰ってきた船頭が青白い顔で「機関銃がいりますね」。
 えっ、何がいたの? 奥さんは? そもそもあなたたち、本当に潔白?

【サイト登録日】2008年1月19日 【ジャンル】無人島・モンスター

▽メモ1ポドロの語意?

英語・イタリア語に「ポドロ(Podolo)」はないです。語意知っている方、ぜひ教えてください。