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『[新版]怪奇小説傑作集2』文庫表紙

『[新版]怪奇小説傑作集2』文庫表紙

テーブルを前にした死骸

The Corpse at the Table,1942

作:S・H・アダムス(宇野利泰訳)

Written by Samuel Hopking Adams

短編10ページ/『怪奇小説傑作集2[新版]』所収/創元推理文庫

The Great Stories of Horror and The Supernatural vol.2,1969

吹雪で山小屋に閉じ込められた2人の観測員
到着した救助隊が見た凄惨な光景とは?

 この話を聞いたとき、私はアディロンダック地方に伝わる民話のたぐいだと思い、短編小説を執筆し、コリヤーズ誌に掲載された。あれから35年以上の月日が流れた。いま思うことは、元となった話が本当に空想の産物なのだろうか、という疑問だ…。
 10月の吹雪に見舞われた2人の測量技師カーニイとエスティロウは、山小屋へ避難。食料と薪は備わっており、しばらくは命をつなぐことができる。
 ところが、華奢な体躯のカーニイは肺炎を患い、日を追うごとに弱っていく。
「おれが死にきったと確認するまでは埋葬しないでくれよ。仮死ということもありうるからな」(p248)。
 数日後、息を引き取った友人を埋葬するエスティロウ。
 翌朝。目を覚ましたエスティロウは驚くべき光景を目の当たりにする。埋葬したはずのカーニイが椅子に座り、テーブルと向かい合っているではないか!

 雪山ホラーの定番。一読すれば「知ってる!」「聞いたことある!」と思うはず。それくらい有名なシチュエーションを生み出した小説だ。
 雪山ホラーって基本2パターンで、遭難によって人間の醜さを描く"極限系"、未知の存在や生物と遭遇する"出会い系"。本作がどちらかは明かさないけど、ホラーファンならば押さえておくべき短編だと思う。
「どこかで聞いた話を作品として仕立てた」という作家の独白でスタートするけど、これってまんま実作家S・H・アダムスの告白かもしれないね。実話だったりして。まさかね。いや、ひょっとすると…。

【サイト登録日】2008年2月1日 【ジャンル】雪山・異常心理

▽メモ1アディロンダック(Adirondack)

ニューヨーク州北部の広大な森林地帯。州立公園の中にあり、アウトドアスポットとして有名。

▽メモ2コリヤーズ誌

ジャーナリストのピーター・コリヤーが主催していたアメリカの週刊誌(1888〜1957)。先鋭的で痛烈な批判記事のほか、連載小説も掲載していたようです。