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『[新版]怪奇小説傑作集2』文庫表紙

『[新版]怪奇小説傑作集2』文庫表紙

人間嫌い

The Misanthrope,1918

作:J・D・ベレスフォード(中村能三訳)

Written by John D.Beresford

短編19ページ/『怪奇小説傑作集2[新版]』所収/創元推理文庫

The Great Stories of Horror and The Supernatural vol.2,1969

生まれながらの不思議な眼力を持つ隠遁者
己を不幸にする眼力とはいかなる能力なのか

 トレヴォーン海岸から沖へ2マイルに位置する無人のガーランド島。そこに1人の男が住み着いたという話に興味を抱いたわたし。
 気狂いか、罪の逃避か、失恋か。男の事情をあれこれを想像すると冒険心をかき立てられ、食糧を運ぶ船に同乗して島に渡ることにする。
 隠遁者の名はウィリアム・コプリーといい、釣りに誘われたわたしは島で一夜を明かすことにする。
 年の頃30〜40歳という印象のコプリー。態度や話しぶりは正常そのものなのだが、2つの奇妙な点が目についた。人の心を探ろうとするかのような鋭い目つき、決して背中を見せようとしない行動。
 世間と一線を引き、大洋の小島で隠遁しているのはなぜか?
 その夜、コプリーが語り始める。生まれつき不思議な眼力を宿していること。その力のせいで人生に絶望したことを…。彼の瞳は何を見るというのか。

 その場から離れた人物が後日になって「あれは本当のことなのか?」と思いめぐらせる回想系ホラー。日誌系と並ぶホラーの定番手法。
 隠遁者は、人間の本質を見透かす不思議な眼力を持っている。肩越しに見るだけで悪徳や欠陥が奇怪な容姿として見えてしまう。浮気な医者を見れば「いやらしい老いぼれた豚(p361)」、愛する婚約者ヘレンを見たら「頤のない、涙ぐんだ、しょぼしょぼした目の女(p361)」と映り、恋に破れてしまう。
 自分を痛めつけることしか役立たない力。自分だったらどうするか、と置き換えて想像した。隠遁するだけの心の強さは持ってないな、と思う。

【サイト登録日】2008年2月7日 【ジャンル】神秘・超能力

▽メモ1トレヴォーン

チェコ共和国の港町。