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『[新版]怪奇小説傑作集3』文庫表紙

『[新版]怪奇小説傑作集3』文庫表紙

イムレイの帰還

The Return of Imray,1891

作:ラドヤード・キップリング(橋本福夫訳)

Written by Rudyard Kipling

短編23ページ/『怪奇小説傑作集3[新版]』所収/創元推理文庫

The Great Stories of Horror and The Supernatural vol.3,1969

失踪した若者の行方はバンガローが知っていた
文化の相違が生み出した哀しい殺人事件

 イギリス軍駐屯地から忽然と姿を消したイムレイ。インド政府は捜索に手を尽くすが、発見するには至らなかった。
 失踪から3〜4か月経った頃、警官のストリックランドと人間並みの理解力を持つ飼い犬チャーチャンズが、イムレイのバンガローを借り受けることになる。
 仕事でインドにやってきたぼくは、友人ストリックランドの好意を受け、そのバンガローに滞在することになる。
 ストリックランドが仕事から帰宅するまで、ぼくとチャーチャンズだけのはずのバンガローに、なにやらもう1人誰かがいるような気がしてならない。誰がが通り過ぎたときのようにカーテンが揺れたり、竹の椅子がきしむ音が聞こえたり、ベランダの物陰に誰かがひそんでいるような気配がする。
 気味が悪くなったぼくは、ストリックランドに打ち明けるが、彼もなんらかの気配を感じているようだ。バンガローには隠された秘密の正体は?

 キップリングといえばノーベル文学賞作家だけど、奇想な作品も数多く書いている。ディズニーアニメでもおなじみの『ジャングルブック』だって狼に育てられた野性児の話だしね。
 本作もホラーというより奇談と言ったほうが適当で、恐怖が主軸ではなく、イギリスとインドの文化の相違がもたらした悲劇に焦点を当てている。
 ところでイムレイって何者なんだろう? イギリス軍駐屯地だから軍人かと思えば、「インド帝国の行政を停頓させていた」(p185)との記述があるので行政官かな。そのあたりの事情は描かれていないからよけいに気になる。

【サイト登録日】2008年2月20日 【ジャンル】呪い

▽メモ1チャーチャンズの描写

ランプール(インドの街の1つ)生まれの巨大な雌犬で、人間二人分の食糧を平らげる

キプリング