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『[新版]怪奇小説傑作集3』文庫表紙

『[新版]怪奇小説傑作集3』文庫表紙

ダンウィッチの怪

The Dunwich Horror,1929

作:H・P・ラヴクラフト(大西尹明訳)

Written by Howard Phillips Lovecraft

短編92ページ/『怪奇小説傑作集3[新版]』所収/創元推理文庫

The Great Stories of Horror and The Supernatural vol.3,1969

人類を滅亡させる邪神ヨグ=ソトホースの襲来
クトゥルー神話の盟主ラヴクラフト渾身のホラー

 マサチューセッツ州の北部中央、不気味な寒村ダンウィッチの怪事件。
 村に住むウェイトリー老人と白皮症を患う娘のラヴィニアは、邪教を信奉し、呪術を実践していると噂されていた。
 そのラヴィニアが男の子の私生児を出産。色黒く、山羊のような面妖の子供はウィルバーと名付けられ、異常な早熟ぶりで村人を恐れさせていた。
 10歳にして成人男性のような容姿、身長3メートルを超す巨漢となったウィルバーは、アーカム市のミスカトニック大学に所蔵される禁断の魔導書『死霊秘法(ネクロノミコン)』を盗み出そうして失敗、番犬に八つ裂きにされる。
 化け物のようなウィルバーの死体を発見したヘンリー・アーミテッジ博士は調査を開始。太古の地球を支配し、いまは別次元に潜む邪神の1体「ヨグ=ソトホース」が召喚されたことを突き止める。「ヨグ=ソトホース」は門であり、さらなる邪神の襲来を招く。アーミテッジ博士らはダンウィッチに急ぐのだが…。

 三人称の語り口、起伏に富んだ構成から結びの一文まで、クトゥルー神話を意識せずとも読めるお見事なモンスター小説。長編になると冗漫になるラヴクラフト作品は、これくらいの長さがちょうどいい。
 中1のころ、欧米ホラーに出会った本『幻想と怪奇2(早川ポケミス版)』で読み、すごい小説を書く人がいるんだ、と読み返した覚えがある。とくにヨグ=ソトホースの描写「のたくる縄でできており」(p358)は強烈だった。
 翻訳者や時期によって「ダンウィッチ」「ダニッチ」とまちまちだけど、早く触れたぶんだけ「ダンウィッチ」のほうが耳に馴染んでいる。

【サイト登録日】2008年3月8日 【ジャンル】クトゥルー神話・邪教・モンスター

▽メモ1ウェイトリー・ウィルバーの死体描写(p316〜p317)

「身長3メートル。骨はなく、上半身は人間のようだがワニ皮のような肌。下腹部には20本ばかりの触手が生え、尻には目を思わせる繊毛の生えた赤い玉が埋まっている。しっぽのような触手は象の鼻を思わせ、口のようである」

▽メモ2ヨグ=ソトホースの描写(p358)

「のたくる縄でできた家畜小屋より大きな図体。全身ゼリーのようで固さがなく、大樽のような数十本の脚、コブみたいな目が無数についている。横腹からストーブの煙突のような太さの鼻とも口ともつかぬものが10〜20本うごめている」

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