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『血の本6:ラスト・ショウ』文庫表紙

『血の本6:ラスト・ショウ』文庫表紙

血脈のトワイライト・タワー

Twilight At The Towers,1985

作:クライブ・バーカー(矢野浩三郎訳)

Written by Clive Barker

短編55ページ/『血の本6:ラスト・ショウ』所収/集英社文庫

Books of Blood No.6,1985

覚醒した獣の咆哮は人類終焉の狼煙か
冷戦下のベルリンを生き抜く狼人間ホラー

 冷戦下のベルリン。KGBの大物ミロネンコの亡命要請を受け、MI5(イギリス保安部)のバラードが接触を図る。真実と嘘を見分ける能力に長けたバラードは、ミロネンコの亡命が真意であると確信する。
 上司に報告するが、待機を命じられるバラード。なぜ躊躇するのか。自分の能力が過小評価されているのか、それとも他に理由があるのか。
 独自調査を始めたバラードは、上司と同僚オーデルが殺害されたことを知る。
 彼らは殺された理由は? 気晴らしに酒場でひとときを過ごしたバラードは、その帰り道に暗い路地で男の惨殺体を発見する。獣のような容貌の犯人は逃走するも車にはねられて死亡。その顔を見て驚く。オーデルじゃないか。
 ミロネンコと再会したバラードは、驚くべき告白を受ける。自分は狼の力を宿している。きみも同類だ。たくさんの仲間がいる。兄弟、姉妹がいる。
 半信半疑のバラードをMI5が襲撃。危機に反応した肉体が変化を始める…。

 変身ホラーの代名詞である狼人間。「人でもない、獣でもない」という苦悩は、ホラー小説永遠のキーワードの1つ。
 狼人間といえば、満月、夜などの変身アイテムが不可欠だったけど、本作を含めたモダンホラーでは、意志の力による自立型変身が主流。お手軽だ。
 国家機関が秘密裏に狼人間を管理しているという設定にワクワク。狼男の諜報員が活躍するマキャモン作『狼の刻(THE WOLF'S HOUR)』を思い出したけど、ラストは本作のほうがいい。狼人間たちの集会で朗読が響く。「地に動くすべての生き物とを治めよ」。バーカーさん、続編書いてください。

【サイト登録日】2008年9月8日 【ジャンル】悪魔・疫病

クライブ クライヴ バーカー ヴァーカー