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『闇の展覧会[新装版]1 敵』文庫表紙

『闇の展覧会[新装版]1 敵』文庫表紙

探偵、夢を解く

The Detective of Dreames,1980

作:ジーン・ウルフ(真野明裕訳)

Written by Gene Wolfe

短編34ページ/『闇の展覧会 敵』所収/ハヤカワ文庫NV

Dark Forces,1980

夜ごと夢に現れる謎の男は実在するのか?
フランスの私立探偵が解き明かす男の正体

 フランスで私立探偵業を営む小生のもとを訪ねてきたK国のH男爵。彼が秘密警察に所属することを知っている小生は、その依頼に興味を覚える。
 毎夜の夢に見覚えのある男が登場する。実在しているような気がするが、どこの誰かはわからない。そうした報告が多数寄せられているという。
 渡された資料を手にK国へやってきた小生は、古着屋を営むA嬢を訪ねる。彼女が毎晩見る夢は、「宮殿に入り、豪奢なテーブル席に座るものの、自分だけがみずぼらしい格好をしており、すぐに追い出されてしまう」。
、ヨーロッパ大手銀行の頭取R氏の夢は、「どこかの屋敷で奉公人頭として働いているのだが、主人から借りを返すように厳しくせっつかれる」。
 依頼のおおもととなったフォン・V伯爵夫人の夢は、「男の銃殺刑を辞めさせようとするのだが、銃が火を噴くと、なぜか夫がバラバラに吹き飛んでしまう」。
 身分も性別も異なる者たちの夢に出現する謎の男とは、いったい誰だ?

 SFはツマんだ程度なので、その道の大家ジーン・ウルフを読むのも今回が初めて。SFファンタジーの分野では、高い評価を得ているらしい。
 ホラーというよりもファンタジー風味の本作は、人間には罪が宿っているという宗教観が前提になっている気がする。そこから目をそむけたいという無意識の心理が「どうか自分を戒め、赦してほしい」と懇願する。すると夢の中には、世界中でおなじみのあの方がお出ましになる。違うかな〜。
 キリスト教に通じていれば、作者の慧眼やユーモアにニヤリとするんでしょう。読み手によってガラっと感想の変わる作品じゃないかな。

【サイト登録日】2008年9月21日 【ジャンル】夢・宗教・ファンタジー

▽メモ1原書では10番目に掲載。