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『闇の展覧会[新装版]2 罠』文庫表紙

『闇の展覧会[新装版]2 罠』文庫表紙

復讐するは…

Vengeance Is.,1980

作:シオドア・スタージョン(広瀬順弘訳)

Written by Theodore Sturgeon

短編16ページ/『闇の展覧会 罠』所収/ハヤカワ文庫NV

Dark Forces,1980

粗暴でならした兄弟の謎に満ちた病死
真相を知る男が語る驚くべき事実とは…

 田舎町の酒場、閑散とした水曜日の午後。
 ふらりと現れた小柄な男性客に町の厄介者、グリミーとデイブ兄弟について聞かれたバーテンは答える。
 兄弟から聞いたことですがね。ホラ話に決まってますが、とバーテン。
 夫婦連れの車に襲いかかった兄弟。学者風の小柄な夫が妻にむかって叫ぶ。
「こいつらにくれてやれ! いいからくれてやれ!」
「どうか後生だからそんなこと言わないで!」と悲嘆にくれる妻をレイプしたという兄弟。それからこっち体調を崩しちまい、2人とも死んじまったんです。
 診察した医者の名前を聞き出した小柄な男は店を後にして車を走らせる。旧式の電話ボックスを見つけると、そこから病院を呼び出す。
 いぶかしげな医者に向かって男は話し始める。「セットフォード先生ですか。最近、先生が診られた2人の患者が死んだ件についてお話が…」

 スタージョンに思い入れもないので、ちょっと辛辣に書く。本作に関していえば、なにを描きたいのか、どこに注視すべきか、どう読み解けばいいのか、さっぱりわからなかった。
 生まれながらに毒を宿す妻、免疫を持つ夫。この夫婦は「3年間の集中的な研究と綿密なテスト(p25)」を経て結婚したとある。陰謀めいたものを匂わせるけど、だからなに?という感じ。夫と思われる登場人物が検視した医者に電話で事の真相を打ち明ける。自虐的な悦びか、他言無用の脅しか、罪悪感ゆえか。いずれにしても心を揺さぶられるほどの暗さ、怖さは感じられない。

【サイト登録日】2008年11月16日 【ジャンル】毒・実験

▽メモ1原書では11番目に掲載。

▽メモ1毒素の特徴(p21〜p22)

担体(キャリア)の体内で起こる生化学的突然変異の結果生じるホルモン毒素。感染者は鼠蹊部肉芽腫に酷似した症状を呈し、生殖器全体から腹膜まで壊死と潰瘍に侵される。モルヒネを投与すると真逆の効能。感染者に激痛を与え、病状を悪化させる。