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『闇の展覧会[新装版]3 霧』文庫表紙

『闇の展覧会[新装版]3 霧』文庫表紙

遅番

The Late Shift,1980

作:デニス・エチスン(真野明裕訳)

Written by Dennis Etchison

短編34ページ/『闇の展覧会 霧』所収/ハヤカワ文庫NV

Dark Forces,1980

生ける死者のごとき男たちはどこから来たのか
陰謀に巻き込まれた若者に待ち受ける絶望

 深夜上映の『悪魔のいけにえ』を観た帰り道のこと。マクリンとホワイティは、24時間営業のストップン・スタート・マーケットへ立ち寄る。
 生気のない面持ちでレジに立ち、客の応対に「どうぞ、どうぞ。すいません、ありがとう」とつぶやき続ける男。それは2人が大学時代に通ったメキシコ料理店<ママ・カルニータズ>のウェイターだったフワーノではないか。気さくに話しかけたものの、フワーノは「すいません、すいません」と応えるばかり。
 どうにも腑に落ちないホワイティは、夜勤明けのフワーノを訪ねるが、交通事故を起こして入院する。連絡を受け、病院へ駆けつけたマクリンは、ベッドに横たわるホワイティの腕に戦さ化粧のような幾何学模様が描いてるのを見る。ホワイティはネイティブ・アメリカンだが、いまさら愚にも付かないことをするのは妙だ。
 真相を探るため、フワーノを待ち伏せるマクリンだったが…。

 開始4ページでおおよそのネタが割れる。明らかに狙ったものであり、日常に潜む不条理さがメインだろう、と邪推。いや、推察。
 俗説的なヴードゥー教ゾンビ(毒薬で人格や知能を奪われた奴隷)が登場するのだけど、主人公が連れ去られた場所は「城やロケット発射台の実物模型のある場所(p33)」とある。ようするにディズニーランドにまつわる都市伝説がモチーフなのかもしれない。シンデレラ城に冷凍保存されているウォルトを復活させるべく、スタッフは日夜実験を繰り返している、とか。アメリカの文化風俗に明るいければ、別の解釈が生まれるかも。本作は意外と奥が深いのかな。

【サイト登録日】2011年6月23日 【ジャンル】ゾンビ 死者 使役 都市伝説

▽メモ1原書では2番目に掲載。